公式上映作品プログラムについて (写真は第1回映画祭石垣島ゆいロードシアター会場)
2024年2月10日 短編部門コンペティション一覧(14作品)
審査委員長:日本テレビ社外アドバイザー 土屋敏男監督
TACYON 2023 ドキュメンタリー映像
監督:竹山元貴 一般部門
10時30分-10時45分
コロナで4年ぶりの開催となった「よさこい」に取り組む高知市のチーム「TACYON」に密着取材。よさこいに懸ける想いやチームの歴史について話を聞く共に、よさこい祭りに向けて練習する踊り子や関係者に密着して活動を追った。
監督経歴:13年間勤めた工場を退職し、30~32歳まで2年間プロダクションで修行。その後フリーランスとして活動を開始。
双つとない場所
監督:小池悠補 国内学生A部門
11時5分―11時20分
原発事故の影響で2022年まで「人口0人」だった双葉町。避難指示解除で震災以降初めて人が住めるようになる。大きなターニングポイントのタイミングで、双葉町にゆかりのある人総勢15人にインタビューを行った。
あえて、インサートを挿入しない実験作。
監督経歴:慶應義塾大学経済学部を卒業後、金融機関、広告のクリエイター職などを経験し、東京藝術大学映像研究科 映画専攻に進学。
Home
監督: 辻昌希 村上翔哉 国内学生B部門
11時55分―12時15分
ウクライナへのロシアによる侵攻。ニュースでの報道も少なくなった今、私たちに出来ることは一体何か。日本で生きるウクライナ避難民と、彼女たちに関わる人々、そして中高生の生声を記録した作品。
監督経歴:第2回石垣島湘南国際ドキュメンタリー映画祭において国内学生B部門賞を獲得した三田国際学園高等学校の1年生 Teens Docs所属メンバー作品。
今村先生、今日も行く―島の訪問診療日記2023春
監督:床田和隆 ロケーション作品部門、シニア部門
10時45分‐11時5分
石垣島で訪問診療を専門にする内科医の今村昌幹医師の物語。石垣島のある八重山地方の医療は全国的には後れをとっていると言われているが、今村先生はお年寄りを大事にする島の風習は世界でもトップを走ると胸を張る。
監督経歴:石垣市在住、65歳。法政大学を3年で自主退学後、様々な職業を経て北海道へ。小さな新聞社を経て北海道放送の契約カメラマンをしながら記録映画を自主制作。
平賀源内の残したもの
監督:広瀬正裕 シニア部門
11時20分―11時35分
故郷をふりかえったとき、平賀源内に心を惹かれた。江戸時代のエレキテルが有名で、医者、地質学者、画家、浄瑠璃作家等と多才な偉人だが、今もさぬきに根付く「源内焼き」にフォーカスした。
監督経歴:香川県さぬき市出身75歳。大学卒業後、電機メーカーのエンジニア。定年後、結婚式、演奏会等のビデオカメラマン。マゼラン映像ワークショップ修了者。
海辺のこころ
監督:木寺智裕 一般部門
12時15分―12時30分
私が今まで関わってきた人の中に、ひめゆりに行き、考え方が変わったひとがいた。事実をベースにした会話を通して、多くの人が戦争を知り、いまの平和は戦争の上に成り立っていることに気づく。
監督経歴:熊本県出身。大学卒業後、東京に移住し、言語聴覚士として病院や訪問看護に努める。同時期に映画学校NCWを受講。現在は沖縄県那覇市に在住。
夏空と銀色のブローチ
監督:江畠香希 ロケーション作品部門
12時30分―12時50分
首藤少年にとって飛行機は、鳥のように空を飛ぶ「夢の乗り物」だった。しかし福岡大空襲のトラウマは、飛行機を人殺しの「悪夢の兵器」へと変貌させてしまう。戦後、彼はその悪夢を子供時代の夢へと変えるため、人を殺さない「飛行機」を描くことを決意する。
監督経歴:2011年、東京藝大院在学中に、第一作を山形国際ドキュメンタリー映画祭に出品。その後、映画批評を学ぶため渡仏。パリ第三大学大学院卒業。
Beige Scene
監督:吉田泉 シニア部門
14時15分―14時35分
石川さんは自由に生きる独り暮らしの女性だけれど、ちょっとだけ人とは違うことがあります。
彼女のささやかな日々は、地球上に生きる一人ひとりに人生---語るべき物語があるのだと、私たちに教えてくれているような気がします。
監督経歴:64歳、武蔵美大通教学部にて、デザインを専攻。2017年 ルクセンブルクアートプライズ芸術功労賞、2022年MBT映画祭(難病支援映画祭)佳作。
My family’s soul food for the world.
監督:谷口北斗 一般部門
14時55分―15時15分
からあげ178(いなば)。普通のママがつくる家族のソウルフードは地域に愛されて10周年。しかし、そんな家族の唐揚げも娘の結婚を機に大きな決断を迫られる。唐揚げという日本の家庭料理が ”あるきっかけ” を境に文化の壁を越えていく
監督経歴:映像制作会社Monumantal works所属のドキュメンタリー作家。第一回石垣島湘南国際ドキュメンタリー映画祭一般部門にて大賞を受賞。
みんなの想いを一冊に
監督:岡田文章 一般部門
12時50分―13時
「あの名物おばあちゃんの店が、ついに幕を降ろすらしい。 」口は悪いけどあったかい。店主・幸恵さんに救われた過去を持ちながらも、感謝の気持ちを伝えられずにいたユカは、オンラインで常連客たちから寄せ書きを募るアイデアを思いつく。
監督経歴:早大文卒。博報堂にてプランナー/クリエイティブディレクターとして、映像演出や脚本執筆などもこなすコンテンツクリエイターとして活動。東京コピーライターズクラブ会員。
40時間の帰省
監督:鈴木麻美 一般部門
14時35分―14時55分
生まれは北海道、沖縄が第二の故郷。出産・コロナ渦を機に沖縄へなかなか戻れず、沖縄が自分から遠くなり、自身のアイデンティティがぼやけ始めた。何かを求める心に従ってiPhone片手に一人 沖縄へ、セルフドキュメンタリー。
監督経歴:北海道八雲町生まれ。那覇国際高校を経て創価大学卒業。2011年 番組制作会社に入社。AD・D・APを経て、現在はプロデューサーとして勤務。
幸せを探して〜猫を守る人々~
監督:出川遥加 国内学生A部門
15時15分―15時30分
保護猫カフェ「ニャンとぴあ」では、飼育放棄や病気になった野良猫を世話している。背景を探ると無原則なペット販売や、飼い主の経済的な問題、そして命に向き合うことへの無責任さが見えてきた。
監督経歴:羽衣国際大学 現代社会学部 放送メディア・映像学科1年。今作品の指導教員は早岡英介先生。羽衣国際大学ドキュメンタリー研究会所属。
youth
監督:中村政人 ロケーション作品部門、シニア部門
15時30分―15時45分
若い頃には貧しくてやりたくてもできなかった野球。でも、3番目の孫の友輝に自分の想いの一端を託すことができた。
おじいちゃんと孫の夢と挫折のドキュメント。
監督経歴:鹿児島県出身79歳。エンジニアとして働く傍ら、長年、撮り貯めた家族のホームビデオを映画にしたいと思ってきた。マゼラン映像ワークショップ修了者。
移りゆく旅路|カザフ遊牧民を追って
監督:磯部和弥 国際コンペ部門
15時45分―16時
アルタイ山脈の麓にはカザフ系の遊牧民。砂漠化の影響で都市に移住する人々も多い中、伝統的な遊牧生活を続ける人々はどう感じて生きているのか。彼らと共に生活をし現状を探った。
監督経歴:大学卒業後、「肩越しに見る旅」をコンセプトに、ただ土地を訪れる観光ではなく、現地の人々と共に生活し内側から社会を観察しながら暮らしている。
2024年2月11日、12日
長編部門コンペティション一覧(7作品)
審査委員長:東京藝大院映像研究科映画専攻教授 筒井武文監督
今のほうがその続き
監督:今井いおり 一般部門
10時30分―12時20分(2月11日)
大阪府吹田市千里山を舞台に、恩師の学生寮を再生させようとする教え子たちの奮闘とその出会いから紡がれる青年の再出発を描いたドキュメンタリー映画。
監督経歴:淡路島生まれ。2000年大阪ビジュアルアーツ専卒。映画監督・TVディレクター
2019年「調査屋マオさんの恋文」東京ドキュメンタリー映画祭グランプリ劇場公開ほか。
HOPE of TANZANIA
監督:中島祥太 国際コンペ部門
15時―16時10分(2月11日)
モバイルサービスを活用し、「リープフロッグ現象」をタンザニアで起こす3つの日本企業にご協力を頂き、タンザニアの暮らしや最新のテクノロジー、スタートアップビジネスの奮闘を描いた作品。
監督経歴:大学卒業後、CM制作会社に入社。CM制作を三年経験。担当した広告作品がACCのファイナリストに残る。海外ドラマや邦画、またCMやMVの制作に関わる。
木組みの家 阿保昭則の家づくり
監督:上田謙太郎 一般部門
10時30分―12時5分(2月12日)
様々な新建材が流通する現代で、大工棟梁の阿保昭則は自然素材と手仕事にこだわり続けている。阿保が何を考え、いかに家づくりをしているか。「木組みの家」ができるまでーデザインから竣工までを追ったドキュメンタリー作品。
監督経歴:東京藝大院映像研究科修了。監督作『調律師とピアニスト』(2014年)がゆふいん文化・記録映画祭で松川賞を受賞。愛知大学文学部メディア芸術専攻准教授。
紙の人びと Ikazaki Washi Craftman
監督:Ko-ki Karasudani 一般部門
12時40分―13時45分(2月11日)
愛媛県の南予地方、内子町。昔ながらの製法で 「大洲和紙」をつくる人たちがいる。世代交代、和紙工場の経営難。多くの課題を抱えつつも、フランス技師とのコラボで活路を探り始めた記録。
監督経歴:1995年 愛媛県松山市生まれ。 独学で映像制作をフリーランスとして始める。
2023年 愛顔感動ものがたり 映像化コンテスト 入賞「願い 原作願いの横断幕」。
ロマンチック金銭感覚
監督:緑茶麻悠、佐伯龍蔵
一般部門
16時30分―18時30分(2月11日)
児童文学家のミヒャエル・エンデが最後に望んでいたエイジングマネー(自然に還るお金)をヒントに、日本でそれを実践している人々やコミュニティを取材し映画化。誰も見たことがないフィクションとドキュメンタリーが融合した作品に。
監督経歴:緑茶麻悠 「wind chime」 賞歴 2017年 新人監督映画祭短編作品部門 グランプリ」 2018年 京都国際映画祭クリエイターズファクトリー「観客賞」。 佐伯龍蔵2020「あそびのレンズ」 上映館池袋シネマ・ロサほか。
本作品は、2023東京ドキュメンタリー映画祭準グランプリ、2023田辺・弁慶映画祭フィルミネーション賞受賞。
取り残された人々
:日本におけるシングルマザーの苦境
監督:Rionne McAvoy
国際コンペ部門
12時25分―13時50分(2月12日)
戦後、短期で急成長を遂げ経済的に豊かになった日本だからこそ起きてしまった「隠された貧困」。今まで描かれなかったシングルマザーの苦悩を色々な角度から取材し、人々が気づかなかった不平等な社会的背景の原因を紐解いてゆく。
監督経歴:オーストラリアのゴールドコースト出身のドキュメンタリー映画監督。NHKワールドやイギリス放送局BBCなど、海外のドキュメンタリー制作などを手掛けてきた。
FINDING HER BEAT
監督:Dawn Mikkelson & Keri Pickett
国際コンペ部門
15時5分―16時40分(2月12日)
和太鼓の名手とミネソタ州出身の韓国人養子が、何世紀にもわたって女性立ち入り禁止だった和太鼓を演奏するため、大胆にも女性だけの一座を結成する。一行は雪深いセントポールでの歴史的な公演に向けて困難に立ち向かう。
監督経歴:ドーン・ミケルソン:エミー賞受賞プロデューサー、マックナイト映画製作フェロー。ケリー・ピケット:『First Daughter and the Black Snake』と『The Fabulous Ice Age』は多くの国際映画祭で観客動員数の記録を塗り替え、Netflixでストリーミング配信された。
顕彰作品一覧 (以下の作品は第3回映画祭の湘南会場では公式上映されませんが、表彰対象作品になります。)
ジャーナリズム特別賞1作品
飯舘村 べこやの母ちゃんーそれぞれの選択
監督:古居みずえ
長編シニア部門 180分
豊かな自然に恵まれた福島県相馬郡飯舘村。2011年の原発事故後4月には全村避難となり、村民の多くが突然暮らしと生業を奪われた。牛を続けた人、やめた人。村を離れた人、戻った人。牛(べこ)とともに生きてきた母ちゃんたちの、それぞれの悩み・苦しみ、そしてときには笑いありの人生の瞬間を、11年以上の歳月をかけて丁寧に見つめ続けた記録。
島根県出身。1988年より紛争下の中東で、特に女性や子どもたちに焦点をあてた取材を続ける。2011年の原発事故後は福島県飯舘村でも取材撮影を継続。2006年石橋湛山記念早稲田ジャーナリスト大賞など高い評価を得る。
短編部門:佳作4作品
~探せば新たな発見がある故郷~息子の旅立ち!
監督:平 敢夫 短編一般部門
時間:9分6秒
夜の仕事をしている父となかなか一緒に遊びに行けなく寂しい思いの息子の隼人。
隼人を通して謎めいた形で横浜の魅力を発信しようとするクイズ形式のドキュメンタリー。
フリーランスでTV,、Youtubeなどの映像制作、ディレクター、プロデューサーを行っている59歳。バブルを知っている同年代に今の時代に元気を与えたく応募した。
海ごみの漂着 対馬から世界へ
監督:祢津遼平 短編国内学生A部門
時間:11分57秒
長崎県対馬市には年間約 2〜3万m³ の海洋プラスチックゴミが流れてくる。この島にとって、海が汚れていくことは島民の明日を左右する。
局面を打開しようとする島民に焦点をあてる。
2022年、立教大学現代心理学部映像身体学科に入学。制作会社の外部エディターとして映像表現を勉強中。
EPISODE2
監督:能登剛史 長編一般部門
時間:1時間7分23秒
コロナ禍における祭りに参加する少女の体験を再現するドラマと、若者たち、運営者、祭りに出演する伝統芸能者等がコロナ禍の記憶としてドキュメンタリー化した作品。
監督経歴:2作品目となる本作。ミニシアター等で上映を積み上げながらドキュメンタリー映画を制作し困窮する文化の今を捉えることに務める。
わったーしんかー 〜わたしはうちなんちゅ〜
監督:上智大学水島ゼミ沖縄班
短編国内学生A部門
時間:14分47秒
沖縄から上京してきた北城ひかる。彼女は東京、中野の団体でエイサーを踊る。離れた地で盛り上がる沖縄の文化。差別などの苦難の歴史を知り、「先人が守ってくれた場所を次につなげる」という踊る理由を見つける。
監督経歴:2022年サークルで制作した「いつも私たちの間にはPOP&COKE」が第16回TOHOシネマズ学生映画祭プロモーション部門観客賞受賞。
きっとなれるよ
監督:徳永彩乃 短編国内学生B部門
時間:7分34秒
小さな田舎町で出会った蒼と草むらを駆け回り、カンカンの日差しを浴びながら陽が沈む瞬間まで共に過ごした。私は、大切で尊い存在の心に蓋をしてしまった。画家を目指す蒼と私人生の一小説を再現した作品。
三田国際学園高等学校2年 学生団体PUZZる所属。
土地の味、人の心 SAGRA ~敬愛と絆~
監督:佐々木優 長編一般部門
時間:1時間13分27秒
札幌の人気店「Sagra」。満を持して、地方・余市へ移転するが…。
土地への敬愛に満ちた料理の品々、それらを支える人たち。夫婦2人3脚の歩みに一人、また一人とつながり、輪が広がっていく。
監督経歴:北海道岩見沢市出身。2000年ドイツで開催された世界大会で日本スノーボード史上初の銀メダルを獲得。2003年競技引退後、カナダに渡り独学で映像を学ぶ
長編部門:佳作6作品
絆王子と無限の一歩
監督:竹田和哲 長編一般部門
時間:1時間8分52秒
時には昔の話を/森山周一郎 声優と呼ばれた俳優
監督:小原正至 長編一般部門
時間:1時間47分51秒
中学3年生のハルコは理由もわからず学校に行けなくなってしまう。幼馴染カイトは彼女の書く小説「絆王子と無限の一歩」を介して気持ちを知ろうとするが学校へ連れ戻したい気持ちの焦りからの言葉で大きく傷つけてしまう。
森山は、独特の低音ボイスをいかして名優たちの吹き替えを担当。アニメーション作品でも存在感を示して声優文化の発展に大きく貢献した。森山周一郎の俳優・声優としての人生と、声優文化、後進への想いを後世に伝えていくドキュメンタリー。
監督経歴:映画監督/演出家/脚本家/俳優/カメラマン自身で劇団主宰を務める傍ら、カメラマンとして様々なショートフィルムやCMを手がける。
監督経歴:映像・アニメーション作家 アニメは基本鉛筆による手描きで制作NHK「おかあさんといっしょ」の人形劇「ファンターネ!」のOPアニメが現在放送中。
森の守り人 〜バスキの場合〜
監督:中井信介 長編一般部門
時間:1時間29秒
インドネシアの環境NGOで働くバスキ。
バスキと仲間たちの森林保護活動や暮らしぶりを紹介しながら、バスキが追い求める自然との関わり方や社会のあり方を紹介する。「調和」と「共生」を問いかける作品。
DAYS
監督:藤本純矢、 遠藤未紀
長編一般部門
時間:1時間59分56秒
—二人で最高の映画を撮りたい—
そんな思いの元、摂食障害のドキュメンタリー映画を製作することに。可能な限りリアルを伝えるために、二人は5日間の共同生活を行う。この5日間を通じて二人の見出すリアルとは。
監督経歴:1993年よりフィリピンのスラム街などの写真を撮り始め、雑誌などで発表する。1999年よりアジアの基地問題や環境問題をテーマにテレビ報道やドキュメンタリー映画制作に取り組む。
監督経歴:藤本 純矢、都内でカフェを運営しながら映像制作を行う。過去2本の作品を東京ドキュメンタリー映画祭にて上映。遠藤 未紀、今作にて映画初出演、初監督。